生理前に筋肉痛?原因と対策を看護師さんに聞いた!

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生理前になると普段と変わらない生活をしているのになぜか運動をした後のような筋肉痛が急激に出現するという悩みを持つ女性もいらっしゃるのではないでしょうか。

生理前の筋肉痛は全員に起こるわけではありません。PMS(生理前症候群あるいは月経前症候群)の可能性も隠れています。
そのため、生活習慣を見直してPMSを軽くすることによって筋肉痛の症状が落ち着くという可能性もあります。


1) 生理前に筋肉痛のような症状はなぜ出るの?
2) 筋肉痛の部位別対処法とは
3) 生理前に摂るといい栄養はあるの?

生理前に筋肉痛のような症状はなぜ出るの?

生理前になるとなぜ筋肉痛のような状態になるのでしょうか。
女性は排卵が終わると妊娠に備えてエストロゲンというホルモンの分泌量が減少し、逆にプロゲステロンというホルモンの分泌量が増加するため、普段よりもホルモンバランスは乱れます。
これによって血流が骨盤に集まり子宮内膜を厚くして妊娠しやすい身体を作りますが、妊娠が成立しなかった場合はこの子宮内膜がはがれおちて生理となります。
このプロセスによって血液は骨盤内に集まるようになるため、ほかの部位の血流が悪くなります。
他の部位の血流が悪くなると筋肉の血行も悪くなるため血液が十分に供給されなくなります。
そうすると筋肉が疲労を起こしやすくなってしまい、普段通りに動いていても筋肉痛が起こりやすくなってしまうのです。
また、このホルモンバランスの乱れは体内に水分をため込みやすくするという特徴があります。細胞内だけでなく筋肉や関節にも水分をため込みやすくなってしまうため、筋肉痛あるいは関節痛を引き起こしやすくなってしまうのです。

運動をしていないのに筋肉痛のような症状が出るという場合には基礎体温を測っている人は体温表を見直し、高温期に入っていたら生理前であることが関係しているかもしれません。
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筋肉痛の部位別対処法とは

生理前の筋肉痛はどのように対処していけばよいでしょうか。その対処法をここでは部位別にご紹介します。

・下半身(ふくらはぎ、ふともも、足首)

生理前に多くの女性が筋肉痛の症状で悩まされる部分です。
この部分は血液が骨盤内に溜まって下半身にまで十分に血流が届かなくなるという性質からも筋肉痛になりやすい部分でしょう。
そのため、症状を改善させるためには血行を促進することが必要です。
マッサージをしたり、足首をぐるぐると回したり、関節を動かすことで血行が良くなり、筋肉痛や関節痛を改善させることができます。
特にデスクワークなどで動かすことが少なく同じ姿勢でいることの多い女性は定期的に足を動かすことで筋肉痛を予防することもできます。

・お腹・背中

血液がたまることから下半身とはまた違い、筋肉痛なのに重苦しい痛みやだるさを感じるでしょう。
この部位の筋肉痛を緩和するためにはストレッチをすると効果があります。
軽く伸びをするだけでも血行が良くなりため痛みは改善されます。また、おなかや背中は冷えによっても筋肉痛となりやすくなるため、意識的に温めるようにしても効果的です。
また、外側からだけではなく食べ物や飲み物をうまく活用して体内からカラダを温める習慣をつけるのもよいでしょう。

・腕

腕も同じように血流が低下することによって栄養が十分に供給されないことから筋肉痛となることが考えられます。
そのためマッサージをしたり腕を動かして血流をよくするといったケアをすることで現状が改善される可能性があります。
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生理前に摂るといい栄養はあるの?

生理前に筋肉痛になりやすい、不調になりやすいという女性は鉄不足の傾向にあります。
生理前から鉄分が不足していると生理前の筋肉痛だけでなく生理中に多く出血することから貧血となる可能性もあるため鉄分をしっかり摂取することが必要となります。
鉄分を多く含む食材はひじき、いわし、ほうれんそう、小松菜、納豆、レバーなどがあります。

またむくみによって筋肉痛が出現している場合には水分を排出する効果のあるカリウムを多く含む食材を摂るとよいでしょう。
カリウムを多く含む食材はバナナやイチゴなどの果物や生野菜に多く含まれます。
しかし、これらの食材に偏らずさまざまな食材をバランスよく摂取しましょう。
食べ物からの栄養摂取がどうしても難しいという場合はサプリメントを上手に活用してみてもよいでしょう。

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