生理前の大豆イソフラボン効果、 管理栄養士さんに聞いてみた!

生理前に大豆イソフラボンを摂ると何がいいの?

大豆イソフラボンとは、大豆に含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモンのエストロゲンの構造に似ていて、女性ホルモンに似た働きをしてくれます。多くの女性が悩むPMSや、更年期障害、骨粗鬆症、動脈硬化の予防に効果があるとされています。

生理10日くらい前から大豆イソフラボンを摂るようにすれば、生理前に減少するエストロゲンをの代わりに働いてくれるので、PMSの症状を緩和することができます。

ただ、摂り過ぎてもバランスを崩してしまうので、1日の摂取量を超えないように気を付けましょう。

食品安全委員会では、大豆イソフラボンの1日摂取上限量は70~75mg、
そのうち、サプリメントで摂取する場合は30mg以内とされています。

日本人の日常の平均的な摂取量は、16~22mgと言われているので、
いつも食べている食事に、例えば200mlの豆乳を加えたり、豆腐の入ったみそ汁と納豆を加えるだけで、必要量をとることができます。

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大豆イソフラボンはどんな食材から摂れますか?

豆腐、納豆、豆乳、油揚げなどの大豆製品や、
みそ、醤油など大豆を発酵してできた調味料に含まれます。

食材毎の大豆イソフラボン含有量

食材名 分量 含有量
豆乳200ml 49.6mg
厚揚げ1/2枚 40.0mg
納豆1パック(45g) 36.8mg
豆腐1/2丁(150g) 22.3mg
きなこ大さじ1ぱい(約6g) 16.0mg
みそ汁1杯 8.0mg

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その大豆イソフラボン、吸収できてる?

大豆イソフラボンには2つの種類があります。
グリコシド型イソフラボンとアグリコン型イソフラボンです。

グリコシド型イソフラボンは、主に豆腐、納豆などの大豆製品に含まれ、

分子が大きく、周りを糖に囲まれているので、吸収されるのが遅く腸内細菌によって分解され、アグリコン型になってはじめて吸収されます。

アグリコン型イソフラボンは、主に味噌、醤油などに含まれ、すでに糖が外されているので、グリコシド型に比べて吸収されやすい特徴があります。

もちろん吸収されやすい方が良いですが、醤油や味噌は塩分も多いので気をつけて摂取するようにしたいですね。

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大豆イソフラボンは毎日食べたほうがいいの?

毎日食べることを推奨します。

というのも、大豆イソフラボンは吸収のピークが摂取してから2時間後で、24~48時間以内に排出されてしまいます。そのため、大豆イソフラボンは毎日摂取することが効果的です。

また、吸収された大豆イソフラボンは6~8時間で半減してしまうので、朝食と夕食に摂るとさらに効果的です。
例えば、忙しい朝には手軽に飲める豆乳を飲み、夕食には豆腐を入れた味噌汁を飲むなど、
少し意識するだけで、普段の食事に少しずつ取り入れやすいと思います。

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大豆イソフラボンの成分を壊さない調理法は?

蒸し料理がおススメです。茹でたり煮たりすると、大豆イソフラボンが溶け出してしまうので、その点を注意した調理法を心がけてください。

大豆イソフラボンは水溶性なので、水に溶けやすいです。大豆を水煮にすると、約10~20%の大豆イソフラボンが流れてしまいますが、蒸し煮だとほとんど残っています。
ですので、例えば、煮豆を作るときは、煮汁ごと食べるようにするか、圧力鍋などで蒸し煮にすると、効率よく大豆イソフラボンを摂ることができます。

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一緒に食べるといいもの、悪いものって?

大豆はイソフラボンの他に、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を含んだ栄養豊富な食べ物です。
PMSの改善が期待できるほか、他の食品と一緒に食べると、下記のようなさまざまな効果が期待されます。

食べ物 成分 作用
牛乳、小魚 カルシウム 骨粗鬆症予防、悪玉コレステロール下げる
ごまリノール酸、オレイン酸 抗酸化作用
青魚DHA、EPA 中性脂肪、悪玉コレステロール下げる
カツオ、サケビタミンD 中性脂肪、悪玉コレステロール下げる
トマト、キウイ、アボカドビタミンA、C、E 美肌効果、血管を強くする
ヨーグルト、キムチ乳酸菌、善玉菌 腸内環境を整える
バナナ、ごぼう、玉ねぎオリゴ糖、食物繊維 腸内環境を整える、血糖値の改善
 

例えば、豆乳とバナナをミキサーにかけてジュースにしたり、冷ややっこにキムチを乗せる、納豆にしらすを混ぜるなど少しの工夫すると、
効率よく効果を期待できます。

しかし、大豆イソフラボンにはフィチン酸という、カルシウムや鉄などのミネラルの吸収を抑えるものが含まれています。
フィチン酸は豆腐や豆乳など発酵していない大豆製品に含まれ、納豆、味噌、しょうゆなどの発酵した大豆製品には含まれていません。
カルシウムや鉄の吸収を期待するには、豆腐や豆乳など発酵していない大豆製品と、カルシウムを含む魚や小魚は一緒に食べないで少し間隔をあけて食べるとよいでしょう。

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イソフラボン サプリはこう選ぶ

大豆イソフラボンには、グリコシド型とアグリコン型があり、アグリコン型のほうが消化吸収されやすい形になっているため、
効率よく摂取するには、アグリコン型で配合されているサプリメントを選ぶとよいでしょう。

大豆イソフラボンのサプリメントは、メーカーや種類にもよりますが、
1回の摂取量で約10~30mgの大豆イソフラボンが含まれ、1か月分で約1500~3000円程度の商品が多いです。
普段の食事で足りない大豆イソフラボンを手軽に補うことができます。

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イソフラボン サプリメント摂りすぎちゃわない?

毎日の食事に少し大豆製品を意識して取り入れるとこで、大豆イソフラボンは必要量をクリアしやすいと思います。
大豆製品は納豆、豆腐、油揚げ、味噌など、和食に合うものが多いので、和食中心の食事にすると、取り入れやすいです。
しかし、忙しくてご飯を抜くことが多い人や、料理する時間がない人、大豆製品が苦手な人は、サプリメントで足りない分を補うという方法もあります。
大豆イソフラボンの上限摂取量は、食事に加えて、サプリメントで摂取する場合は1日30mg以内とされています。
サプリメントは手軽に必要量を摂取できますが、過剰摂取は女性ホルモンのバランスを崩す恐れがあるので、決められた用量を守りましょう。

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大豆イソフラボンの副作用は?生理が遅れるの?

豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品は、日本人が昔から食べてきた食品で、いつも食べている量では問題はないとされています。
しかし、大豆イソフラボンがPMSや骨粗鬆症などに効果があるとされているからといって、過剰に摂取するのはよくありません。

大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするので、摂りすぎると、ホルモンバランスが崩れてしまう恐れがあります。

中には、生理前に大豆イソフラボンを摂ると、イライラしたり、月経周期が遅れたり、PMSが悪化してしまう人もいます。
自分の体に合わないと思ったら、大豆イソフラボンの摂取をやめてみましょう。

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大豆イソフラボンを避けたほうがいい人は?

妊娠中や、授乳中の人は、エストロゲンが多く分泌されているので、過剰に摂取すると、ホルモンバランスや生殖機能を崩す恐れがあります。
1日摂取上限量の70~75mg以内に抑えるようにしましょう。
また、サプリメントは15歳以下の人や、経口避妊薬(ピル)を服用している人にも、ホルモンバランスを崩す恐れがあるので、勧められていません。
ワルファリンなどの血栓予防薬は、サプリメントを併用すると、薬が効きすぎることもあるので、医師に確認してから使用しましょう。

大豆イソフラボンは、サプリメントを使用しなくても、いつもの食事にさらに少し意識して大豆製品を取り入れるだけで、必要量を摂取しやすいですが、
忙しくて大豆製品を食べる時間がない、調理する時間がない、という人はサプリメントを利用するのも一つの方法です。
PMSの症状の改善が期待できるほか、骨粗鬆症や、更年期障害の予防に効果があるとされています。

また、他の食品と組み合わせて食べることで、便秘の改善や、美肌効果が期待されるなど、女性にとってうれしい食材です。
大豆製品でも、サプリメントでも、体にいいからといって摂りすぎては、ホルモンバランスを崩してしまう恐れがあります。
バランス良く大豆イソフラボンを取り入れて、PMSとうまく付き合っていきましょう。

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